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バンコク現代美術館(MOCA/Mesuem of Contemporary Art) へ行ってきた。
現代アートではあるが、お国柄から宗教画(仏教画)が重要なポジションを占めている。
ただし、宗教画と言えども非常にカラフルな絵が多く、自分好み。
タイ人が普段考えている時の頭の中の色彩はこんな感じなのかなとも思ったりした。
そして、嬉しいことに女性の裸体画比率が非常に高い。
このMOCA美術館を観ていて思い出したのが、下の2枚の洋画。
左はフィレンツのウフィツィ美術館にある「ウルビーノのヴィーナス」。
1500年代の作品で、当時は裸体画はヴィーナスなど神話に出てくるモデルに限られていた。
実在しない神話上の人物が何故ベットの上に横たわっているのか大いに疑問だけれど、とにかくヴィーナスなら裸体画が許された。
そんな伝統の中で、マネが1863年に描いたのが右側の「オランピア」。
実在の人物、それも娼婦の裸を描いたので、非難囂々だったと聞く。
何事も決まり(常識)を破ると、非難を浴びる。
でも、この絵をきっかけにして印象派が台頭し、今では神話に登場する人物の裸体画は誰も描かない。
ここMOCA美術館に展示されている仏教がらみの女性の裸体画は、宗教がらみなら裸体画が許されると言った観点では左のヴィーナスの絵と同じなんだろうと思った次第。
そして、タイには右のマネの絵のように実在人物の裸体画はあるのかなと疑問が生じた。
実は、バンコクにはもう一つ大きな美術館があって、BACC/Bangkok Art and Culture Centre。
ここは現代アートよりももっと最先端アートな美術館。
MOCAがルーブルなら、BACCはオルセーではないかと思って行ってみたら、オルセーとは全く異なり、見事に裸体画は一枚も無かった。
どうも未だにタイでは宗教がらみでは無い裸体画は市民権を得ていない様子。
と言うか、皆が恥ずかしがってしまい、誰も観ないんじゃ無いかな。
タイ人は意外とシャイなので。
もっとも、街中にはおヘソ丸出し&おしりはみ出しショートパンツにタンクトップの女性が沢山いるけれど。
このあたりが、未だにタイ人の良く分からないところ。
Facebook 2016年4月24日を大幅に加筆
MOCAの続き。